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65bc491e.jpeg

17日、長野県は上田市のとある小さな学校でちょっとした授業をしてきました。
ここには、築60年を超えるとても素敵な古い木造校舎があります。
DSC03447.JPG
IMGP1819.JPG
IMGP1824.JPG

今、安全上問題があるこの古い校舎を耐震改修して使えるようにしつつ、
増えてきた生徒数に対応するための新教室を計画しつつ、
もっと長期的な学校全体のマスタープランを作成しています。

このプロジェクトに生徒たちにもどんどん参加してもらいたい、
ということで行ったのが今回の授業。
事前のアンケートをもとにしたこちらからの案をいくつか発表し、
それをキッカケにして「ここをこうしたい」「こんな学校にしたい」、
という意見や感想を出してもらいました。

IMGP1829.JPG
IMGP1831.JPG

驚いた、というか意外だったのが、
古い校舎の価値に対する生徒たちの認識の高さ。
一般的に、「古さの価値」というのは言葉にしにくい。
ノスタルジーという言葉に置き換えたとたん陳腐になるし、
その陳腐さを超えようとすると、一気に収益や経済効果といったドライな世界にジャンプしてしまう。
新旧の融合という段階の話になると、ますますニュアンスの共有が必要になってくる。
そういう点で、古さの価値の共有がなされてることを感じられたのは、
意外だったしとてもうれしかった。
生徒たちはこれから一週間かけて、感想をまとめて送ってくれるそう。
それをもとに、またプランを練っていく予定。

余談だけど、
授業が行われた和室では、椅子や机がこんな風に使われている。
IMGP1834.JPG

これ、畳を傷つけないように、古くなったテニスボールを足に履かせている。
すごく機能的でかわいい。
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無題
私も昔、もうすぐ廃校になる学校の見学に行ったことがあるけど、どんな学校でも、自分たちなりの使い方があって、どこがいいのかを知っているなって思ったよ。

その中ですごく印象的だったのは、学校新聞で設計者のことを調べていて、設計者の意図が小さな子ども達に伝わっていたことと(しかも好きだって書いていた子供が多かったこと)、廃校になってもどうにかして使いたいということが記されていたことかな。

これは読んだら結構涙が出そうになったよ。

学校っていつの時代になってもどんな場所にあってもこどもとその周りにいる人たちにとって大切な場所だから、上田も未来の子供のためにだけじゃなくて、昔ここで育った子供たちや今の子どものためにいい提案が出来るといいね。

私も行きたかったなー。
私ももうちょっと器用だったら良かったのに。
ゆみ 2009/02/19(Thu)13:24:29 EDIT
無題
こういう校舎がまだあるってこと。
しかも、生徒が増え続けているという事実に驚きと嬉しさを感じた。


『価値の共有』。


なんか、この響きいいね。
思いを共有するって、まず自分なりの思いを持つことが必要なわけで、
それは、人から言われてできるものでもない。
自分で考えるからこそ持てる価値への思いがあるわけで。。。

それを、言葉にすることで、また強い思いができていくんだよね。

うちも学校で、ユニバーサルデザインを教える授業をしているけれど、
子どもの反応は様々。

「大切さがわかった」という子もいれば、
  「よくわからなかった」っていう子もいる。

でも、それも個人の思い。
講師としては、理解してもらえなかったという真実は悲しいけれど、
個人的には「わからなかった」という気持ちも大切にしたい。

この素敵な活動が、もっと広がるといいと思った。


それにしても、学校の机と椅子ってやっぱりいいなぁ。
うちにも1セット欲しいくらい。


まさみ 2009/02/20(Fri)01:51:33 EDIT
>ゆみ
そうそう、学校って地域の顔だと思う。
たぶんそれはその地域に流れてきた時間を背負ってるからなんだろうね。
このプロジェクトが始まった頃に新堀さんが、
「卒業写真をちゃんととれる場所を作ろう」って言ってた。けっこう強く。
そういうアイコンになる場所ってのは、
心象風景の楔になるもんね。
ハッとしてすごく納得した。
テラサキ 2009/02/21(Sat)03:33:45 EDIT
>まさみ
価値観っていろいろある。
自分の価値観、自分が属してるコミュニティの価値観、教育の価値観、メディアの価値観、時代の価値観、、、
それが単純に入れ子状になってるんじゃなくて、
ほとんどの場合外側から内側に影響を及ぼしてく。
だから、自分の価値観のどこからどこまでが自分から生まれたものか、ってのはすごく難しいし、ある程度そこらへんを意識しながら醸成してかなきゃいけないと思う。
大人は。
ところがどっこい子供ってのは、かなり裸で無防備な価値観を持ってる。
だから面白いし、恐い。
今回はそんな生徒たちと「価値の共有」ができた、
ってのがびっくりで嬉しかったんだ。
テラサキ 2009/02/21(Sat)03:43:17 EDIT
無題
へ~そんなこと言ってるんだ…ちょっとびっくり。

新しい行為(習慣)または文化をつくりたいんだね。
いいね。

心象風景かぁ。懐かしいなー。修士論文思い出すよ…。答えは見つけきれなかったけど、なんとなくはわかった気がしていて、変わらないものと変わること、両方が重要そうだよ。心象風景みながら、時間のなかにある永遠と一瞬を見ていきたいと思っていて、愛でられてる場所とか空間ってなんだろなって探してるの。考えてると建築も人と一緒に生きてるって思う。って、真面目になっちゃった。
ゆみ 2009/02/21(Sat)14:10:09 EDIT
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プロフィール
HN:
寺崎 悠真
年齢:
46
性別:
男性
誕生日:
1978/08/03
職業:
建築設計監理
趣味:
散歩
自己紹介:
一級建築士
寺崎悠真一級建築士事務所 代表
NPO地域再創生プログラム会員
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