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今のところ何とか健康に動いてるMacBookです。
むしろ起動が早くなった気も。不思議。

出発を書いてそうそう頓挫した夏休み日記。
さて、飛行機に乗って向かったのは熊本。
ここは僕が3歳〜6歳を過ごした街。
記憶はあまりないけど、やっぱり何となく懐かしさを感じる。

目的地は阿蘇、孤風院というところ。
孤風院とは、建築家木島安史の元自邸。
といっても、それは弧風院の顔の一つに過ぎない。
もともとは1908年に熊本大学の講堂として建てられたのだけど、
1974年にその取り壊しが決定した際にこれを木島安史が買い取り、
住居兼アトリエとして阿蘇に移築した。
その後木島安史は1992年に亡くなり、
孤風院は、「弧風院の会」によって管理されながら、
有志や学生らによってワークショップや交流の場として活用され続けている。
これまでに、伊藤豊雄や石山修武らのワークショップによる内外補修・断熱化、
古谷誠章を審査員長としたコンペによる資材庫新設、
プロスペクターの3人が関わった足湯プロジェクト、などなど、
100年前の建設当時から綿々と作り続けられ使い続けられているという、
とても希有な建築だ。
(図面等はINAX Renovation Forumのアーカイブ参照)

で、ここで僕は講演を行った。
メインのお話は、僕が学部卒の年に友人らと設計/工事を行った、
京都のカレンハウスという小さなお店について。
そしてそれ以降の僕の活動について。
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現在のカレンハウス

それについてはまたいずれ書くとして、
今日は孤風院についてもう少し。

この建物の存在とここでの活動については、
木島安史著『「孤風院」白書』等でいくらか把握していた。
でもイメージが今一つ像を結ばない感があった。
なぜかというときっと、孤風院という存在を構成している主体が、
人の営みや関係性自体なような気がしていたからだ。もはや建物だとか空間云々じゃなくて。
そんなイメージで足を踏み入れたのだけれど、
実際はというと、
僕が思っていたその主体は、なんだか圧倒的なパワーで、孤風院という空間として還元されていた。
100年前の建材やディテールが湛える重みもそう、
過酷な阿蘇の自然と対峙してきた痕跡もそう、
そして、たくさんの人の思いや手の匂いが、滲み出ている。
”生きている感”が漲っている。
歴史的建造物の保存再生へのメッセージを強烈に発信しているわけではないし、
建築家のデザイン主張もなければ、これみよがしに愛情手間ヒマかけてヨシヨシされてるわけでもない。
どこか淡々と、粛々と、訥々としている。
で、この印象はなんだろうとその後数日考えていたのだけれど、
きっとこれは、「街」に近いのだ。

孤風院はもしかしたらそのうち、当初の部材や形を失うかもしれない、移り変わりの中で。
長い長い目で見ると移築当時を知る人は少なくなっていくだろう。
だけど、系譜や痕跡が背骨になって、年輪みたいに積層されていく。
それはまさに街のあり方で、
その時々の政治経済や周囲との関係性や人々の営みの中で新陳代謝をしていくわけだけど、
地形や道路といった都市の構造は変わらない。

そういう感覚で、孤風院を訪れた体験を思い起こすと、
小さな街をふらっと訪ねてその文化の中に一時身を置いて生活をする、
そんな時間だった気がする。 

孤風院を巡る言説についていくつか。
・INAX Renovation Forum 髙木淳二×木島千嘉×倉方俊輔×新堀学
・建築史家 倉方俊輔さんのブログ『建築浴のすすめ』より


孤風院のある、阿蘇の山。見えるのは外輪山。
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熊本城。黒い天守閣もいいけど、この石垣がかっこいい。
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熊本市内、古町の河原町という小さな一角。
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古町は戦後までは熊本の中心繁華街で、河原町には呉服屋さんがまとまっていた。
一階を店舗、二階を住居として。
その後街の中心は移動して、数十年、人がいない状態だった。
そこに最近小さなバーやアーチストが集まって、面白い光景になっている。
不動産開発がすぐ近くまで迫っているけど、残ってほしい。
ここ、とても面白いので、興味ある人は河原町文化開発研究所のHPへ。

その他、古町&新町の街づくりにがんばるおじさん方の元気な話を聞いたり、
地下で用水に繋がる古民家に入ったり、前川國男の現代美術館を見たり、
かなりおなかいっぱいの旅になった。
二泊して、電車乗り継ぎまくって金沢へ。。。
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今日、一週間の旅から帰ってきました。
その模様を書く前に、8月9日に終了した「親子家づくりワークショップ」について。

一回目の様子は、以前のエントリーを見ていただければと思います。
二回目は、新しいおうちでの暮しを想像して、それを紙芝居にしました。
子供達の想い描く暮しは、純粋に大好きなものやお気に入りの環境要素に囲まれていて、
ある意味とてもプリミティブ。親御さんも楽しんでいました。
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三回目と四回目はセット。夢のおうちの模型をつくろう、というもの。
事前に送ってもらった家族の写真を、スタッフが1/20のフィギュアにしました。
「ママの誕生日をお祝いするおうち」
「大好きな飛行機があるおうち」
「海の上に建つおうち」
など、発想がとにかく豊か。発想が豊かだから、できあがるおうちも豊か。
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最後は、スタッフで用意した街のインフラや施設などのフレームに、
自分の夢のおうちを当てはめて、一つの街にしました。
学校の近くに、公園の隣に、小川に隣接する場所に、お友達のおうちの近くに、、、
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暮しについて考えることは、
「今日のおやつは何にしよう」「明日友達と何して遊ぼう」
って考えるのと同じように、とても楽しいこと。
そして、暮しについて考えてみると、暮しが楽しくなるということ。
そんなことが伝わるといいな、それが暮しの豊かさに繋がるといいな、
そういうワークショップでした。

ずっと一緒にやってきたハウスクエアの皆様、
日本大学山中研、国士舘大学のみんな、その他このワークショップに関わった方々、
どうもありがとう!
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先日の記事でお知らせしていたワークショップの第一回が、
19日の日曜日に開催されました。

このワークショップは、お絵描きや工作を通じて、
「楽しい暮し」「素敵な暮し」について親子で考えてみるイベントです。
第一回のテーマは「自分のおうちと自分のまち」。
自分の住む街の『お気に入りの場所』をたくさん描いて大きな地図をつくりました。
子供達にとっては、色とりどりの素材を使って家や街の絵を描くのは、とても楽しいこと。
お母さん方にとっては、普段の暮しを『お気に入りの場所』というキーワードで考えることは、
とても新鮮だったようです。

第二回がまた今週26日の日曜日に開催されます。
次回のテーマは「あたらしいおうちと家族のおはなし」。
あたらしいおうちを想像して、そこでの楽しい時間を紙芝居にします。
興味のある方はぜひぜひご応募ください!

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全四回のご案内はこちらから。
http://event.telescoweb.com/node/9783

お申し込みはこちらから。
(第二回) (第三回) (第四回)

会場になったハウスクエアのブログにも当日の模様がアップされています。
http://www.housquare.co.jp/blog1/2009/07/32.html
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7/19(日)、7/26(日)、8/2(日)、8/9(日)の四日間、
ハウスクエア横浜にて『親子家づくりワークショップ』を開催します。

「豊かな暮らしを育む家」をテーマにした4回連続ワークショップ。
親子で地図や紙芝居、ミニチュアなどの工作体験を楽しみながら、
住まいと暮らしについて考えていきます。
まだまだ募集していますので、興味のある方は是非ご参加ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「夏休み!親子家づくりワークショップ」(全4回)
[日程]
第1回=7月19日(日)/第2回=7月26日(日)/第3回=8月2日(日)/第4回=8月9日(日)
[時間]14:00〜16:00
[場所]ハウスクエア横浜住まいの情報館(横浜市都筑区中川1-4-1)
[講師] 寺崎 悠真(建築家・寺崎悠真一級建築士事務所)
[定員]10組
[参加費]1回:500円
[要予約]
TEL:045-912-7473(10:00〜18:00受付、祝日除く水曜休み)
FAX:045-912-4711
ホームページから https://www.housquare.co.jp/whatsnew/apply.php
[内容]
・第1回「自分のおうちと自分のまちー地図をつくろう」
家づくりのアンテナを、街まで広げてみましょう。
いま暮らしている家と街を自由に描いて、世界で一つだけの地図を作ります。

・第2回「あたらしいおうちと家族のおはなしー紙芝居をつくろう」
家での時間の流れ、暮らしのシーンについて考えてみましょう。
家族の一日を物語にして、紙芝居を作ります。

・第3回+第4回「こんなおうちでくらしてみたいー家族とすごす部屋をつくろう」
あたらしい家の中心になるのは、家族で過ごすリビングやダイニングです。
理想の部屋のミニチュアを親子でつくってみましょう。


*1回のみの参加も可能ですが、連続での参加を推奨いたします。
3、4回はセット参加のみとなります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お問い合わせは私寺崎まで直接いただいても結構です。

参考:
http://www.housquare.co.jp/whatsnew/event.php?ID=277
http://event.telescoweb.com/node/9783
 

腰原研究室の緑化計画、着々と進んでおります。
というか、今日無事作業は終了。
ブログの更新が追いついてません。
今日は、前回の続きの写真を何枚か。

プランターはこのように、研究室の内部まで続きます。
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一つ一つのプランターに、一つ一つ小さい世界を作っています。
植栽は全て、日本の在来種。珍しいモミジの原種もあります。
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先日のエントリーでも書いた竹材屋さんに、棕櫚縄の編み方を教わりながら・・・
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こうやって、竹を組んでいきます。
これはこの後、バックのスクリーンになっていきます。
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完成した写真はまた後日アップ予定!
以前ちらっとだけ書きましたが、いま、
東京大学生産研究所腰原研究室のベランダ〜教室の緑化計画を進めています。
ランドスケープデザイナーの宮下美穂さんと一緒に。

研究室がある建物は、原広司氏の設計によるもの。
良い意味でも良くない意味でも、研究室然とした空間。
ここに、もうちょっと人間味を、自然を、っていう腰原先生のご意向のもと、
南武杉という千葉の間伐材を使って、デッキやプランターを作っています。

工程の途中からワークショップ形式にして、学生を巻き込んでの作業。

防腐のため、柿渋を塗ってます。杉の表情が落ち着いてくる。
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プランターの裏にキャスターをつけてます。
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休憩。
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植栽が届きました。土を作っています。
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昨日、植栽の植え込みが完了。
その様子はまた後日アップします。

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僕の大好きな写真家梅佳代が祖父江慎とタッグを組んで、
太宰治の新装カバーを作ったみたい。
http://www.kadokawa.co.jp/fair/200904-03/
これは気になる。
そういえば梅佳代は、最近ほぼ日の中で、スチャダラアニ+糸井重里と対談しています。
梅佳代好きにはオススメです。
http://www.1101.com/bringthenoise/2009-05-11.html
ほんとなんて素敵なんだ、この人は。
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プロフィール
HN:
寺崎 悠真
年齢:
46
性別:
男性
誕生日:
1978/08/03
職業:
建築設計監理
趣味:
散歩
自己紹介:
一級建築士
寺崎悠真一級建築士事務所 代表
NPO地域再創生プログラム会員
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