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文京区本郷、東大のすぐ近くに「求道学舎」っていう築80年の分譲マンションがあります。
実はそのマンション、もとは80年前に東大生の寮として建てられ、
最近リノベーションされて生まれかわったもの。
建物自体の設計は武田五一によるもので、日本最古のRC造集合住宅とも言われています。
当然、リノベーション前は、半分廃墟の様相だったわけだけど、
それがこうして生まれ変わるには、たくさんの壁があるわけです。
日本で、古い建物を保存再生しようとした時、弊害になる負の仕組がたくさんあります。
たとえば相続税や土地神話、行政の支援システムの弱さや、建築法規のガチガチ具合、などなど。
実は保存再生のための技術的な問題なんて、それらと比べたら小さい。
で、この建物は幸福にもそういった壁を乗り終えて再生されたわけだけど、
その再生日誌という形で書かれたのが下の本。
学芸出版社から出てる「求道学舎再生」。
この建物の80年の歴史や、
よみがえるキーになった「コーポラティブ方式」と「定期借地権」という2つの不動産システムの話や、
築80年の建物に施した工事の内容、苦労、ドラマ、
11の住居の設計についてや居住者の生活模様、などなど盛りだくさん。
建築やってる人にもそうでない人にも、おすすめです。
僕が今日ここで書きたかったのは、
再生にあたって設計・デザインをした近角さんという建築家が、
何を一番大事にして設計を進めたかということ。
日本近代建築史を代表する建築家武田五一が設計し80年の年月を生きてきた建物を、
どういった思想のもとに生まれ変わらせたかということ。
それは、「どうやったら、この建物がよろこぶか」、ってことなんですねー。
すばらしい。
僕は、古い建物に何かを施すときには、絶対にここを軸にスタートしなきゃいけないんだな、と感じた。
何より大事なことだな、と。
こういう考え方は、とてもステキだと思う。
リノベーションや建築などに関わらず、何をするにおいても。
どっかの場所に建物を建てるなら、その場所がよろこぶように、
料理をする時には、野菜や魚がよろこぶように、
車を運転するなら、車がよろこぶように、、、
身の回りのモノは、そのモノがよろこぶように使う。
たとえば自分の体に対しても、体がよろこぶごはんを、体がよろこぶ生活を。
仕事も自分の気持ちがよろこぶように。これはなかなか難しいけど。
こうやって意識してると、それだけで、毎日が豊かになると思う。