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そういえば大事なことを書き忘れていた。
一ヶ月程前、槇さんの講演会を聞きに行った。
その講演会のタイトルが、「建築のやさしさについて」。
槇さん御歳81歳。2時間一度も座らずに立ちっぱなしで話してくださった。
すばらしいお話だったんだけど、特に感銘を受けたことを2つ。
formとfigureについて。
formは"形"、意味がゼロ。figureは意味を含む"姿"。
「人の形」と言わずに「人の姿」というのは、そういうこと。
”姿”は、ある歴史や価値観や所作が立ち現れたもの。
建築はformであってはならない。figureを考えなきゃいけない。そういうお話。
僕の恩師である富永先生は、SDレビュー2008の総評で最近の建築の動向を、
『形態のポストモダン』という言葉で表していた。
きっと富永さんがここで言う”形態”っていうのは、formなんだろうな。
もう1つ。槇さんは、しきりに『ヒューマニズム』という言葉を使っていた。
この言葉は正しすぎて、なんだか無敵で、少し恥ずかしくて、
ややもすると僕の世代の建築家は口にしたがらない、正しいことは知ってるのに。
だけどそれを槇さんは惜しげも無く連発していた。
これは誘導だと思った。誘導というか励ましというか、
「いいんだよ、正しいんだよ、こっちで」って言われてるような。
ファッションは変わるし、政治も芸術も技術も変わる、だけど人間は変わらない、
「人が求める空間体は何か」それを考えなさい、そういうお話だった。
それがタイトルの答え、というか教え。
僕としては、勇気づけられた感覚だった。
写真は、講演会の会場になった日本女子大の成瀬記念講堂。
1906年清水組(現清水建設)の技師である田辺淳吉の設計によるもの。
ハンマービームの架構自体も美しいんだけども、この空間に数百人が集まっている光景が、
まさに生きられた近代建築という感じで圧巻だった。
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