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のんびり仕事してたらこんな時間。
さてさて、郡上八幡から帰った翌日、新潟県は十日町へ。
NPOで関わっているさくら国際高等学校の合宿に合流し、
「大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ」へ。

今年は370点あまりの作品が点在している。
その中から、生徒がセレクトしたものを中心にまわった。

今日は写真ダイジェストで。

十日町周辺は日本でも最も雪が深い地方で、
こういったツボミ形の倉庫が多く見られる。
これが、機能的なくせにかわいらしくて、すっかり気に入った。

01.JPG

カサグランデ&キンターラ建築事務所「ポチョムキン」
神社の境内のような風景を作ってる。
周辺は一面田んぼ。
夏の稲の青さ、空の青さと、コルテン鋼の赤さ。セミの声。

02.JPG

行武治美「再構築」
壁面を外も中も丸い鏡で覆われた民家。
鏡が風景を映し込む。
風景と建物とが同化してエッジでしかその境目を認識できないような、不思議な感覚。


03.JPG

こんな感じで。

04.JPG

アントニー・ゴームリー「もう一つの特異点」
古民家の中に浮かぶ人型。
壁や床や天井からテンションをとったロープによって形作られている。
ゴームリーは最近知ったアーチストで、以前ここでも展覧会の様子を紹介していました。

05.JPG

夜は月影小学校で宿泊。
ここは、過疎化で閉校した小学校を、
法政渡辺研、横国北山研、早稲田古谷研、日本女子大篠原研、が、
宿泊施設にリノベーションしたもの。

06.JPG

古民家をバックに咲く花。
07.JPG

日大芸術学部彫刻コース「脱皮する家」
これは驚愕した。
廃屋の柱梁から床から天井まで、全てを彫刻刀によって削り上げられている。
狂気の沙汰とも言えるようなこのプロジェクトは、
単純な作業を媒体にすることでできるだけ多くの人に制作に参加してもらい、
この廃屋と対話させようとしたもの。

08.JPG

空間が一面、手の痕跡で覆われている。
ものすごい迫力。

09.JPG

同じく、日大芸術学部彫刻コース「コロッケハウス」
廃屋が溶射によって衣に覆われた空間。
マットなシルバー一色でくるまれて、
空間の骨子が、アスリートの筋肉みたいに見える。

12.jpg

コロッケハウスでくつろぐ人の足。

13.JPG

という感じで、
初めてのトリエンナーレを大いに楽しんだ。
山間の自然を感じながら、夏を感じながらのいい旅だった。
今年のトリエンナーレについて、
アーチストでここに出展もされていた彦坂尚さんによるレビューが濃密なので、
ぜひ読んでみてください。
http://artscape.jp/focus/1208405_1635.html


トリエンナーレとは関係ないけど、
金沢から十日町に向かう途中の県道で、
たまたま平田晃久さんの桝屋本店を発見。
14.JPG
柱梁/壁/天井という空間構成要素を解体して、
三角形の屏風のようなもので形成された空間。
ということでJIA新人賞などを受賞した建築。農機具販売のショールーム。
見てみたいなー、とかねてから思ってたんだけど、
少しイメージと違っていた。
というのも、内部のアクティビティの生々しいふるまいが、空間構成を飲み込んでいたから。
農機具が並び、打合せが行われ、業務のための什器や家具が置かれて、
そういったユーザーのアクティビティは、
建築家のつくったシステムを軽々と乗り越えていくんだ。

夏休みシリーズはこれでおしまい。
今年の夏は、久しぶりに夏を満喫した。
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IMGP3036.JPG

地元金沢に帰り、そこから郡上八幡へ日帰りプチ旅行。
郡上八幡は水の豊かな街。
長良川の支流吉田川が街の真ん中を流れる。
夏らしく、子供が遊び鮎釣りの竿が揺れる風景。

いいですよ、郡上八幡。こじんまりしたかわいい街。
洋館がたくさん、鮎がおいしい、徹夜で踊り明かす「都をどり」、
それから有名なのは、食品サンプル。
郡上八幡が発祥の地だということで。
で、ここで体験してきました。
作ったのは天ぷら(エビ、しそ、かぼちゃ)とレタス!
みなさん知ってました?
あのサンプルって全部ロウでできてるんですよ。
溶かしたロウを水にたらしたり揺らしたり、
要は固め方を工夫することで多彩な表現をしてる。

夏の山や川はほんとに気持ちがいい。
緑が濃くて、空気がきれいで。

IMGP3032.JPG

IMGP3030.JPG

IMGP3023.JPG

IMGP2980.JPG

今のところ何とか健康に動いてるMacBookです。
むしろ起動が早くなった気も。不思議。

出発を書いてそうそう頓挫した夏休み日記。
さて、飛行機に乗って向かったのは熊本。
ここは僕が3歳〜6歳を過ごした街。
記憶はあまりないけど、やっぱり何となく懐かしさを感じる。

目的地は阿蘇、孤風院というところ。
孤風院とは、建築家木島安史の元自邸。
といっても、それは弧風院の顔の一つに過ぎない。
もともとは1908年に熊本大学の講堂として建てられたのだけど、
1974年にその取り壊しが決定した際にこれを木島安史が買い取り、
住居兼アトリエとして阿蘇に移築した。
その後木島安史は1992年に亡くなり、
孤風院は、「弧風院の会」によって管理されながら、
有志や学生らによってワークショップや交流の場として活用され続けている。
これまでに、伊藤豊雄や石山修武らのワークショップによる内外補修・断熱化、
古谷誠章を審査員長としたコンペによる資材庫新設、
プロスペクターの3人が関わった足湯プロジェクト、などなど、
100年前の建設当時から綿々と作り続けられ使い続けられているという、
とても希有な建築だ。
(図面等はINAX Renovation Forumのアーカイブ参照)

で、ここで僕は講演を行った。
メインのお話は、僕が学部卒の年に友人らと設計/工事を行った、
京都のカレンハウスという小さなお店について。
そしてそれ以降の僕の活動について。
IMGP2704.JPG
現在のカレンハウス

それについてはまたいずれ書くとして、
今日は孤風院についてもう少し。

この建物の存在とここでの活動については、
木島安史著『「孤風院」白書』等でいくらか把握していた。
でもイメージが今一つ像を結ばない感があった。
なぜかというときっと、孤風院という存在を構成している主体が、
人の営みや関係性自体なような気がしていたからだ。もはや建物だとか空間云々じゃなくて。
そんなイメージで足を踏み入れたのだけれど、
実際はというと、
僕が思っていたその主体は、なんだか圧倒的なパワーで、孤風院という空間として還元されていた。
100年前の建材やディテールが湛える重みもそう、
過酷な阿蘇の自然と対峙してきた痕跡もそう、
そして、たくさんの人の思いや手の匂いが、滲み出ている。
”生きている感”が漲っている。
歴史的建造物の保存再生へのメッセージを強烈に発信しているわけではないし、
建築家のデザイン主張もなければ、これみよがしに愛情手間ヒマかけてヨシヨシされてるわけでもない。
どこか淡々と、粛々と、訥々としている。
で、この印象はなんだろうとその後数日考えていたのだけれど、
きっとこれは、「街」に近いのだ。

孤風院はもしかしたらそのうち、当初の部材や形を失うかもしれない、移り変わりの中で。
長い長い目で見ると移築当時を知る人は少なくなっていくだろう。
だけど、系譜や痕跡が背骨になって、年輪みたいに積層されていく。
それはまさに街のあり方で、
その時々の政治経済や周囲との関係性や人々の営みの中で新陳代謝をしていくわけだけど、
地形や道路といった都市の構造は変わらない。

そういう感覚で、孤風院を訪れた体験を思い起こすと、
小さな街をふらっと訪ねてその文化の中に一時身を置いて生活をする、
そんな時間だった気がする。 

孤風院を巡る言説についていくつか。
・INAX Renovation Forum 髙木淳二×木島千嘉×倉方俊輔×新堀学
・建築史家 倉方俊輔さんのブログ『建築浴のすすめ』より


孤風院のある、阿蘇の山。見えるのは外輪山。
IMGP2981.JPG

熊本城。黒い天守閣もいいけど、この石垣がかっこいい。
IMGP2947.JPG

熊本市内、古町の河原町という小さな一角。
IMGP2922.JPG
古町は戦後までは熊本の中心繁華街で、河原町には呉服屋さんがまとまっていた。
一階を店舗、二階を住居として。
その後街の中心は移動して、数十年、人がいない状態だった。
そこに最近小さなバーやアーチストが集まって、面白い光景になっている。
不動産開発がすぐ近くまで迫っているけど、残ってほしい。
ここ、とても面白いので、興味ある人は河原町文化開発研究所のHPへ。

その他、古町&新町の街づくりにがんばるおじさん方の元気な話を聞いたり、
地下で用水に繋がる古民家に入ったり、前川國男の現代美術館を見たり、
かなりおなかいっぱいの旅になった。
二泊して、電車乗り継ぎまくって金沢へ。。。
今朝起きて、いつものように愛機MacBookを開けて、メールチェックをした。
冷蔵庫のお茶をグラスに入れた。
目覚めのお茶はおいしい。

蚊に刺されたところがかゆかったので、ウナコーワを塗ろうと思った。
右の二の腕の内側を大量に刺されて、すごくかゆかった。
でもここにウナコーワを塗るのは、少し難しい。
右ワキを覗き込むような感じで、腕を上げた。
グラスに当たった。
あ、倒れた、キーボードの上に。
お茶が広がる。おー、みずみずしい。
液晶が消えた。

とりあえず繋がってるもの全部外して、バッテリー外して、
逆さまにした。
いろんなポートからお茶が出てきた。
電源入らない。

ティッシュにくるんでドライヤーで乾かした。
半泣きだ。

がんばって、やっといま奇跡的に電源が入った。
なぜか何とか動いてる。大丈夫か??
でもこのコいつまで元気でいてくれるかわかりません。
対処法知ってる人、よろしくお願いします。
P8280073.JPG

14日に、熊本へ行ってきました。
飛行機で。
僕は飛行機が大好きだ。
でもなかなか乗る機会がなく、今回が5年ぶりくらい。
なので、出発のこの瞬間がいきなりこの旅のハイライト。

久しぶりの飛行機だったので、いろいろ考えてみた。
飛行機は、やっぱり無理をしている。
そこが、乗る楽しさを生んでいると思う。

とにかく離陸。ここがハイライトのハイライト。
こんなに技術が進歩してるのに、
あの荒々しい加速、揺れ、音。
「快適な乗り心地」を精一杯目指してるはずなのに。
新幹線や自動車ではありえない。
そこに、重力に抗うっていう難しさをひしひし感じて、楽しい。

窓の大きさもそう。僕の子供の頃から進歩してないんじゃないだろうか。
気圧や温度の変化に、大きい開口では対応できないんだろうな。
とにかく、ハイテクの塊のような乗り物なのに何だか必死で、生々しい。

もう一つ驚いたのが、日本の小ささ。
ずっと外の景色と地図を交互に見ながら飛んでたんだけど、
例えば一つ一つの建物の粒子が認識できるのに、一方で、四国の形も認識できる。
大阪神戸の一大都市部が、小さい窓におさまる。
知多半島か?と思ったら、伊勢半島だった。
こんな小さな国に一億人も住んで、何千万の家庭があって、歴史があって、
かわいいなあと思う。
そうそう、飛行機に乗って上から街を眺めると、何だか街が愛おしくなる。
それがまた楽しい。

写真は、
6年前にミラノから羽田に帰る飛行機の窓から。
今日、一週間の旅から帰ってきました。
その模様を書く前に、8月9日に終了した「親子家づくりワークショップ」について。

一回目の様子は、以前のエントリーを見ていただければと思います。
二回目は、新しいおうちでの暮しを想像して、それを紙芝居にしました。
子供達の想い描く暮しは、純粋に大好きなものやお気に入りの環境要素に囲まれていて、
ある意味とてもプリミティブ。親御さんも楽しんでいました。
R0012584.JPG

三回目と四回目はセット。夢のおうちの模型をつくろう、というもの。
事前に送ってもらった家族の写真を、スタッフが1/20のフィギュアにしました。
「ママの誕生日をお祝いするおうち」
「大好きな飛行機があるおうち」
「海の上に建つおうち」
など、発想がとにかく豊か。発想が豊かだから、できあがるおうちも豊か。
R0012773.JPG

R0012734.JPG

最後は、スタッフで用意した街のインフラや施設などのフレームに、
自分の夢のおうちを当てはめて、一つの街にしました。
学校の近くに、公園の隣に、小川に隣接する場所に、お友達のおうちの近くに、、、
R0012779.JPG

R0012793.JPG

暮しについて考えることは、
「今日のおやつは何にしよう」「明日友達と何して遊ぼう」
って考えるのと同じように、とても楽しいこと。
そして、暮しについて考えてみると、暮しが楽しくなるということ。
そんなことが伝わるといいな、それが暮しの豊かさに繋がるといいな、
そういうワークショップでした。

ずっと一緒にやってきたハウスクエアの皆様、
日本大学山中研、国士舘大学のみんな、その他このワークショップに関わった方々、
どうもありがとう!
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プロフィール
HN:
寺崎 悠真
年齢:
46
性別:
男性
誕生日:
1978/08/03
職業:
建築設計監理
趣味:
散歩
自己紹介:
一級建築士
寺崎悠真一級建築士事務所 代表
NPO地域再創生プログラム会員
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