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4月中旬から仙台に滞在してます。
震災で損傷した建物の調査をしています。

主に仙台市と石巻市、そのほか多賀城、栗原、名取、大崎など、
宮城県全体を毎日まわってます。

やはり津波で大きな被害を受けた石巻の様子は凄まじく、
初めて足を踏み入れた時は言葉を失いました。
写真はその頃、4月下旬の風景。

街中が大掃除という感じ。
「大掃除」というのは、
お正月を前に希望と活気を帯びながら行われるものだけど、
少し語弊はあるけどまさにそんな雰囲気があって、
そのポジティブな熱気にびっくりした。
悲しさや怒りみたいなものをぐっと腹に込めながら、気合で明るく前を向いている感じ。
IMG_3201.JPG

車がほんとにあちこちに散らばっている。
裏返しになってたり、屋根に突き刺さってたり、田んぼに散らばってたり、
小さな隙間に挟まってたり。
車って人に似ているというか、顔があって足があって走るものだから、
そうやって不自然な姿で放置されている姿は人の亡骸みたいで、
悲しくなる。
IMG_3026.JPG

本体が流されて基礎だけになった家。
ここに暮らしがあったとはなかなかイメージできない姿。
写真右上に見える遠くの赤い屋根の家が、もともとここに建っていた。
IMG_3049.JPG

こうやって瓦礫を少しずつ片付けながら、
道路が復旧されていきます。ここはその先端。
IMG_3057.JPG

こんな風景も、撮影から一ヶ月経った今は随分片付いていて、
その復旧の勢いには目を見張るばかり。

被災した地域に滞在したり、被災した人々の生の声を聞いて、
思うこと考えることはたくさんあるけど、
ほんとに強く思うのは、
被害の物理的な部分と非物理的な部分の違い。
前者は建物や家財やインフラなど、
後者は人と人の繋がりや、記憶や、”場所”ってものや、”営み”ってもの。
後者は、地震や津波で被害は受けても壊されることはなくて、
みんなそれを支えにして、前者を建て直すパワーにしている。
僕は建築をつくる仕事をしている。
「建物をつくること」と「建築をつくること」の違いを、
改めて実感する。
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プロフィール
HN:
寺崎 悠真
年齢:
46
性別:
男性
誕生日:
1978/08/03
職業:
建築設計監理
趣味:
散歩
自己紹介:
一級建築士
寺崎悠真一級建築士事務所 代表
NPO地域再創生プログラム会員
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